霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
話を戻すが、その階級には様々な能力が備わっている。
階級1(見習いクラス)
写真に写る
階級2(平社員クラス)
声が聞こえる
階級3(主事クラス)
音が出る
階級4(主任クラス)
窓ガラスに映る
階級5(次席クラス)
金縛り
階級6(係長クラス)
うっすら全身が見える
(霊感が強い人だけに)
階級7(課長クラス)
特殊能力
階級8(部長クラス)
クッキリ姿が見える
(霊感ない人でも)
階級9(専務クラス)
物を動かせる
(ポルターガイスト)
階級10(社長クラス)
人間も霊も吹き飛ばせる
これらが霊の階級毎の使える能力であり、偉くなればより強い力が使える。
しかし、偉くなるのも一苦労。
通常平均で、階級が1上がるのに数年かかる。
更に社長クラスまでは、通算百年は掛かると言われている程の、難解なクラスである。
しかし!
その常識を打ち破ったのが、叶礼子!
社長クラスに昇進したのは、霊務を始めてから三日目の事。
前代未聞。異例中の異例。絶対不可能。
それを、悪運と持ち前の霊力で難なくクリアーした礼子。
その当時の担当者が、今ここで震えている、メガネをかけたオッサンである。
確か、彼女は死んでから生き返りの選択をして、転生したハズであったが……?
オッサンは、大男から資料を借りて、恐る恐る恐る聞いてみた。(しつこいくらい恐れてる)
「君……この叶礼子だよね……?」
すると彼女は、フルフルと首を振った。
「んーん違うよ。その字じゃなく、私は加納礼子。叶礼子じゃないよ」
「言い方同じじゃないか!」