霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
眠り猫の耳がピクピクし、反応する。
礼子まで感じた、何かが突然現れたかのような感覚。
この気持ち悪い感じ。
これが、家康の復活?
「これはまた……ずい分とおぞましい気をお持ちで」
オッサンが汗を垂らしながらそう言うが、無理はない。
まるで、蛇に睨まれた蛙のような感覚が襲い続けているのだ。
寧ろ、こんな巨大なパワーを持ってるなら、警護何てしなくても家康本人で何とかなりそうだが……
グルグル! バッ!!
眠り猫は門の上に飛び登り、本殿の屋根を見つめた。
「オイ! どうした眠り猫君! オ-イ!」
下でアホ面さらして叫んでいるオッサン。
しかし、眠り猫にはその言葉がまるで聞こえていないようだ