霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
「家康様……」
ジッと体勢を変えず、ただ見つめる……
オッサンが、後からヨイショと登ってきた。
「ハアハア、どうしたんだね? 急に」
その真面目な顔を見て、どうやら家康公が到来するのを告げてるのを感じた。
ついに……その姿が……?
すると、屋根の上にいる鳥達がバサバサと逃げるように飛び立つ。
!!
ドックン……
ドックン……
屋根が黒く染まっていく。
ゆっくり……
そしてゆっくりと、その霊の姿が見え始めた。
「家康様!!」
あの風貌……出で立ち……
間違いなく徳川家康その人だ。
「あれが……生の戦国武将……かの有名な徳川家康か」
流石に貫禄ある。
聞かなくても、分かる程の人物だ