霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
シュ!
シュ!
どこからか、何かが飛んできた。
ジュワ!!!!
「グエ!!!」
電撃を浴び損なった霊達は、今度は飛んでくる飛行物にて浄化されていく。
「何だ!? どこから来る?!」
パニック同然で、辺りを見渡す。
すると、東照宮の屋根と同じ高さの木の上から、それらが飛んで来るのが見えた。
黒ガラスはそちらに向きを変え、一声掛ける。
「よくやった。これで徳川の秘宝は我らの者だ」
すると、間もなくして返事が返ってきた。
「……当たり前だよ相棒。あんたに浄化されたら今回の件はパアだからね」
その暗闇を凝らして、よく見てみると……
居た!! 発見した!!
木の枝に腰掛けるのは、20歳前後くらいだろうか?
これまた若い男性が目に飛び込んだ。
手には、大量の札や勾玉を持っている。
当然それを見て、周りの霊がどよめく。
「オイ……アイツ見ろよ、札を持っても浄化されていない」
するとオッサンは、直ぐある事に感づいた。
「人間だ!! そこに居るソイツは人間だ!!」