俺様BOYと危険な恋

……ここは名乗り出るものか?出ないものか?



究極の選択とはまさにこのことだ。



「……あのー、…………あたしです。西野優希」

「へっ!?君がね。てっきり男の子だと思ってたよ。同じ名前同士これから仲良くしてね」



終わった……。



アイツのせいであたしの平凡な高校生活が失われてしまった。



普通に友達作って、お弁当食べたり、遊びに行ったり、青春したかったのに。












入学式が終わり教室に戻るときはみんなに白い目で見られた。



それはもう居心地悪い。



けど、これにはもう慣れた。
……慣れって恐ろしい。



「「キャー」」



廊下の隅の方をひっそりと歩いていたあたし。



前方からピンクに包まれたオーラと黄色い声が聞こえた。



……女の子の色だ。黄色とピンクのハーモニー。



その声の原因はもちろん西野優希。



最悪……



ただでさえ白い目で見られてるのに今アイツと遭遇なんてしたら大変なことになる。



人混みに紛れてひっそり作戦発動。



この作戦はその名の通りこの人だかりに便乗して知らんぷりしてこの場を去るという簡単な作戦だ。



よし!込み合ってる、込み合ってる、そのまま、そのまま、
順調にアイツとの遭遇を回避していく。




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