俺様BOYと危険な恋
もうすぐ。もうすぐでアイツの横を通り過ぎることができる。
と、思ったのに前に進むにつれてだんだん人が減っていく。
なぜ??
あっ、そっか~。
人気者の西野優希のもとに人が集まらないわけがない。
しかも、あたしが盾にしていたのはみんな女の子だからか。
でも、それでめげるあたしじゃない。
隠れてダメなら堂々と作戦だ。
堂々と、堂々とアイツの前を通り過ぎて行く。
どうせ、女の子に囲まれててあたしのことなんか見えないもんね。
スタスタスタスタ―――
あたしは早歩きでアイツの横を通り過ぎようとした。
ちょうどアイツの真横を通る時に聞こえてきた。
「優希先輩~!!あたしちょーファンなんです。新しいドラマ楽しみにしてます」
「ありがとね。期待に応えられるようにこれからもがんばるから応援よろしくね」
パチッとウィンクしてその辺の女の子みんなを虜にしてしまった。