俺様BOYと危険な恋
「……グスッ!!……悠稀ぃー、今日が何の日か知ってたの??」
「もちろん。忙しくてもそれは覚えてるよ」
「かっこよすぎるよ」
優希の嬉し涙は嬉しい。
でも、もう一回泣いてもらうから。
「おいで、優希」
「ん、何??」
「抱き締めてあげる」
手を広げたら、意外と素直に来た。
優希の小さい背中に手を回して、力一杯抱き締めた。
きっと優希はこれだけがプレゼントだと思ってる。
っていうか、俺が記念日を覚えてたことに泣いてる。
「優希、もう一個ある」
「何が??」
「これ」
抱き締めてる間に気づかれないようにネックレスをつけといた。
「へっ!?
……これってあたしが前に欲しいって言ってたやつじゃん」
「ん」
「何でこんなに良くしてくれるの??」
そりゃ好きだから。
でも、言わない。昨日たっぷり言ったから。
「罪滅ぼし。最近忙しくて逢えてなかったから」