俺様BOYと危険な恋
いっぱい、い~っぱい、好きなの。
両手に収まりきらないほど大好きなんだ。
愛してるなんて大人な気持ちは分からないけど大好きっては胸を張って言える。
あたしはクルっと向きを変えて悠稀を向かい合うようにして抱きしめた。
「好き、好き、大好き」
「俺も。ちょー好き」
きっと悠稀もあたしと同じ気持ちだよね。
お風呂を上がり、2人で部屋に戻ってきた。
そこには布団が敷かれていた。
「布団で寝るの久々だ」
「うん。基本的ベッドだもんね。なんか新鮮」
特にすることがないのでテレビをつけてみた。
テレビには以前、悠稀が出演してドラマの再放送が流れていた。
「このドラマ、俺、主演じゃなかったんだよな」
「確かに。珍しいね」
「あぁ。なんか主人公のイメージがヘタレらしい」
だったら無理だね、悠稀には。
むしろそのヘタレを罵る役の方がむいてるよ。