俺様BOYと危険な恋
あたしが真剣にそのドラマを見ていると悠稀が後ろから抱きついてきた。
それと同時にテレビも消されちゃった。
「本物がここにいるのに映像のが優先なの」
普段そんな甘いこと言わないくせにこんな時だけは言って……
ズルい。
ネコ、いたいにすり寄ってくる悠稀ははっきり言ってかわいい。
「髪の毛くすぐったい」
「優希いい匂いする」
悠稀はそのままあたしの膝に寝っ転がった。
「眠いの??」
「んー違う。幸せに浸ってるの」
目を閉じてる悠稀はまるで絵の中から出てきたみたいに美しい。
この美貌はもう芸術としか言いようがない。
鼻高いし、ちゃんと筋通ってる。
唇は薄い。
肌はきれいで、触り心地もスベスベ。
欠点はない。
しいて言うなら、ドS過ぎなところだけ。
でも、そんな甘々な時間は長く続かないようで、悠稀は宣言通り寝かせてくれなかった。