俺様BOYと危険な恋

しかし、そこから見る景色は絶品で目が離せない。



「きれいだろ」

「うん」



しばらくしてから悠稀がポツリポツリと話し始めた。




「ここはな、俺の出発地点なんだよ」

「どういうこと??」

「この熱海でスカウトされて、この丘で俳優になるって決意したんだ。だからここは俺にとって大事なところ」



ここが人気俳優西野優希の誕生地なんだ。



こんなことファンの子でも知らないよね。



「それともう1つ。……ここは俺らのゴール地点にもなる」



えっ……??



「お前はここで俺にプロポーズされてゴールインだ」



それってプロポーズ…!?



「他にとられる前に予約しとく。この指」



悠稀が指したのはあたしの左手の薬指。



その手を取り、薬指に指輪をはめた。



「俺は西野優希を障害妻とし幸せや喜びを分かち合い悲しみや苦しみはともに乗り越え永遠に愛することを誓います」




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