俺様BOYと危険な恋
酒を飲みだしたマイケルはだんだんウザくなってきた。
しかも、こんな公の場で俺に酒を勧めてくる。
バカだ、コイツ。
「俺が注いだ酒が飲めねーのかよ」
「飲めねーよ」
「生意気。でも、お前かわいい」
どうにかしてくれ、誰か。
「お前はハリウッドでも十分やっていけるよ。こんなチョイ役じゃなくて主役で」
さっきからぞっとこの調子で俺を褒めてくる。
嬉しいけど……ウゼー。
これ以上店にいたら迷惑がかかるので外に出た。
「マイケル。家どこだ??」
「ない」
「ホームレスか」
「家に恐ろしい姉貴いる。殴られる。蹴られる。殺される」
マイケルの顔が青くなってるからマジらしい。
気持ちは分かるぞ、マイケル。
俺にお袋もそうだから。
マイケルが気の毒になって仕方なく家に連れてきた。
「酒あるか??」
あるけど飲ませねー。