俺様BOYと危険な恋

「どうした??」

「何も聞かないで」



悠稀の胸の音が直に聞こえる。



トクントクン―――――



落ち着くな。



「落ち着いたか??」

「うん」

「じゃあ行くか」



どこに??



その言葉は喉の奥で止まった。



悠稀の表情は何か企んでる顔だった。



きっとフランスと日本の間で悩んでるあたしを励ましてくれるんだろう。



悠稀らしい。



車に身を委ね、揺られること30分。



1軒のレストランに着いた。



悠稀の選ぶお店はいつも高級なんだよな。



唐突だから服とか場違いで困っちゃう。



そんなこと全然気にしてない悠稀は済ました顔で中に進んでいく。



店の奥にある個室に入った。



「腹減ってるか??」

「あんまり」

「なら俺のだけ頼むわ」



オーダーしてからの10分間あたしも悠稀も黙ったまま。



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