今、この場所で。
俺は恭平と待ち合わせをした駅に向かった。



交差点の向こうには手を振る恭平がいた。
青信号が点滅し始めたので小走りで恭平の所へ駆け寄った。



交差点を渡ってすぐ俺は足を止めた。
誰かが俺の名前を呼んでいる気がしたんだ。
この声を俺は知っている。でもこんな所にいるはずがない。
そう思って足を前へ動かした。



その時、車のブレーキ音とたくさんの悲鳴がした…。



振り返った俺は信じられない光景を目にした。


嘘だ。



これはただの悪夢…


違う……


現実じゃない…。





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