今、この場所で。
「情けないねぇ〜。」
そんな言葉に俺はムッとして恭平を睨みつけた。



急に立ち上がった恭平は
「もう、いないんだよ。アキちゃんは…あの日死んだんだ。」


他の誰かに“アキの死”を率直に言われるのは初めてでこれが現実なんだと思い知らされる。


「そんな情けない顔すんな!そんな顔させるためにアキちゃんは戻ってきたワケじゃないだろ?」


俺はあまりにも驚いて言葉が詰まった。


「…――お前―…。」





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