2匹の蝶々 ーAfterー


「音??どうしたの、恐い顔して。」


気づくと、俺の下には切なそうにこちらを伺う心の姿があった。

何…やってんだ俺。


心に心配かけてどうすんだよ。


「大丈夫…?」
「ごめんな、大丈夫…なんでもないよ」


そして、俺は心を力一杯抱き締めた。


「んっ…音、苦しいよ」
「…我慢しろ」

強く、強く。

決して離れないように。


手からこぼれ落ちてしまわないように。


心…

「音…なんか変だよ」
「変じゃない…」
「…変だよ」

どんなに隠そうとしても、心にはすぐバレちゃうんだな。


「ん…」


俺はそっと優しく心にキスをした。

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