イジワルセンセイとハチミツな恋～どきどき・胸キュンホームルーム～

まり子は、つかつかと南先生の前まで歩み出るとその気持ちをストレートにぶつけて見た。


「南先生は、直樹先生と、どういうご関係なんですか？」


南先生は一瞬戸惑った表情を見せたが、直ぐに、こう答えた。


「私にとっては優しい先輩よ。それがどうかしたの？」


それは大人の逃げ口上だと言う事は、まり子にも理解出来た。


優しい先輩に向かって、平手打ちをする筈が無いからだ。


「嘘です先生…」


「あら、嘘じゃ無いわ。直樹先生は頭脳明晰で芸術にも理解が有って、指導力も有る、素晴らしい先生よ。私は直樹先生を目標にしているのよ」


南先生は、そう言って目を細める。


しかし、まり子は南先生の余裕に満ちた態度が何となく癪に障った。


「南先生は、尊敬してる人をひっぱたくんですか？」