イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
こう言う時、仲間達の態度は冷たくなるものだった。それが証拠に、皆、彼を取り巻いて見守るだけで、大丈夫かの声すら、かけようとしない。


ボールはぶつけた方では無く、ぶつかった方が悪いと言うのは、男子の暗黙のルールだった。


乃理道は思った。


全く昨日と良い今日と良い……ついて無いなぁと。


ひとしきり悶絶して痛みが遠のいて冷静に周りを見渡すと、遠くで女子も体育の授業中。


陸上のハードルをやっている様だった。


そして順番待ちの女子達が自分を見て何事かひそひそ話をしている様にも感じられて乃理道は再び暗い沼の中に、ずぶずぶと落ち込んで行った。
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