イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
体育倉庫には青春が詰まっている……乃理道は直樹先生の言葉を思い浮かべた。



これも又、青春か?



直道の脳裏にはいささかの疑問が浮かんではいたが、その疑問は本能が払拭してしまった。



――がらり……



「どうだ、進んでるか?」


突然倉庫の扉が開いて直樹先生の声が乃理道の緊張で張り詰めた空気を、すっぱりと切り捨てた。


「――あ、は、はぁ、なんとか」


降り上げた矛先の向け口に困って、乃理道は再び乾いた笑顔を張り付けて後頭部をぽりぽりと掻きながら直樹先生に向かって、なんとか言葉を発して見せた」
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