イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
「良いかまり子。数学も物理も科学も成績が悪いって言うのは、はっきり言って、怠けてるからだ。この三教科の中で、一つでも良ければ並はずれて苦手に思う事は無い筈だ。それに殆どが応用問題だから暗記教科よりはとっつきやすい筈だが」


「でもぉ……」


まり子は不満がに口を尖らせて見せたが直樹先生はそんな事は気にしない。

ちょっと不安げに溜息をついては見せたが、あくまで自分のペースで補習授業を続けて行った。

◆◇◆◇◆◇


「ぜんっぜんわかんない……」


補修も終わり二人並んで下校途中のグラウンドのど真ん中、乃理道の横を歩くまり子は、それが至極当たり前の様に、あっけらかんとそう言ってのけた。


「あの……あの、まり子さん…も、もし、宜しければ、ぼ、僕、理数系は得意です」
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