イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
乃理道はそう言って、ふらっと立ち上がる。


しかし、これまでに受けたダメージの根は深く、乃理道は立ち上がろうとするのと同時に力無くよろめき前のめりに思いっきりすっ転んだ。


「きゃあ!」


そして彼女の小さな悲鳴が乃理道の耳に届いた時にはすでに遅く、彼はまり子を組み敷く様に押し倒してしまっていたのである。


そしてしばしの間、二人はそのまま見詰めあう……


「あ、あぁぁぁ~~~」


先に我に返った乃理道は大変な事をしてしまったと思うと同時に奇妙なうめき声を発し努めて迅速に置きあがろうとした。


しかし、その乃理道の行動を尻目にまり子は彼の頬に右手を当てて呟く様にこう言ったのだ。
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