イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
まり子はちょっと複雑な表情を作って見せたが、直樹先生は表情を崩す事は無かった。


相変わらず俺様な性格は健在でまり子はその辺も全てひっくるめて直樹先生の事が好きなのだが、最近ちょっと気持ちがぐらついている事も素直に認めなければならないという事を感じていた。


「じゃぁ、今日はこれまで、明日、期待しているぞ」


直樹先生は、そう言い残し、颯爽と教室から出て行った。


後には、ぽつんとまり子と乃理道が取り残された。


「全部だって……」


肩を落としながら、まり子はぽつんと呟いた。


「――だ、大丈夫ですよまり子さん、今迄やった事をしっかり理解すれば最終試験なんて、平気のぷ~です」
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