イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
『そ、そんな、う、うしろから、廻り込んで、ああ、さらさらヘアが私の首筋にぃ…』


頬が染まる。


息もちょっと苦しかった。


まり子は自分の心臓の音が聞こえるんじゃないかとちょっと不安だった。


ちらりと直樹の顔に視線を移すと…


彼は、ちょっとぶっきらぼうにまり子を睨んで


酷く冷静な表情でこう言った。


「なに集中力切らしてんだ。そんなだから一人だけ赤点なんだよ」


直樹は厳しい口調でまり子に向かってそう言った。


「一発で覚えろよ、こんの初歩だ」


「え、あ、は、はい…」


彼の鋭い視線にまり子の胸の鼓動が更に高鳴った。
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