イジワルセンセイとハチミツな恋～どきどき・胸キュンホームルーム～

自分がどんなつもりだったのか、乃理道は自問自答を繰り返したが、はっきりとした答えは出て来なかった。


エンドレステープが頭の中で回り続け、なんの答えも出て来ない。


出て来たのは涙だけだった。


その姿にまり子は一瞬驚いた表情を見せて居たが、その表情は雪の様に、じんわりと解けて行く。


そして乃理道の手を握ると優しい口調でこう言った。


「ううん、乃理道君、悪いのは私だから。私の方が悪いんだから、気にしないでね」


その声を聞いた土下座したままの乃理道は涙で濡れた顔をゆっくりと上げて、まり子の顔に視線を移す。


「ね？」


にっこりと微笑むまり子の顔を見た瞬間、乃理道は再び号泣する。


その乃理道を、まり子は再び抱き締めて頬に優しく口付た。