イジワルセンセイとハチミツな恋~どきどき・胸キュンホームルーム~
「どうしても、入部する気にはなれないか?」


「はい、ごめんなさいです」


直樹先生は「そうか」と小さく呟いただけで、その日は、それきり、その話しが出る事は無かった。


◆◇◆◇◆◇


「どうでしたか、桜庭先生…」


美術部顧問の教師は期待満々の表情で直樹先生にそう尋ねた。


「はい、一応話して見たのですが、ちょっと色良い返事が貰えなくてですね…」


そう、ちょっと口ごもりながらそう答えた。


「そうですか…惜しいですねぇ、この才能は、そう頻繁に現れる物ではないと思うのですが…」


直樹先生は、美術部顧問の先生の残念そうな表情を見て、少し心が痛んだ。
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