あきれるくらい側にいて
トボトボと、そのまま歩いて着いた場所。
見上げたアパートの2階、真っ暗な窓を眺めて愚痴を溢した。
「なんで家にもいないのよ」
突発的な行動だった。勢いにまかせたっていうか。
それにしても……。
わざわざ、お店まで行ったのはなんのため?
さっき声をかけたは店員は予想通り、彼が前に友達って言ってた子だった。
でも『来てませんか』って訊ねたのは、どうしてなの?
会いたかったの?
彼に会いたいの?
……いや、違うよね。
イヤだな。あたし、酔ってるせいだ。
だって、あんな7コも年下で、しかも高卒なのに。
「じゃあ、どうしてこんなとこまで来てるのよぉー」