あきれるくらい側にいて
 
「もっと飲むよーっ 今夜は!」

「は?」


瞼を開くと、ポカーンと口を開けたハルがいて。あたし自身、咄嗟の自分の発言にビックリしたんだけど……。


「だ、だから飲み直そうって言ってんの!」

「飲み直すって、オレ飲んでないし」

「……。

ハ、ハルは飲んでなくても、あたしは飲んでんの! だって時間はまだ早いでしょ?」


この時のあたしは、もう勢いまかせっていうか。


「いやー、日付はとっくに変わってますけど」

「な、なに言ってんの? 若者のくせに。なによハル! イヤなのっ!?」


ヤケクソっていうか。


「別にイヤじゃないですけどぉー」

「じゃあ、いいじゃん!」


酔った勢い! っていうより、この時はとっくに醒めていたから酔ったフリっていうか。

とにかく、そんな感じだったんだ。

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