あきれるくらい側にいて
本当に好きな人
それからあたし達はコンビニに寄って、缶ビールにチューハイ、おつまみやお菓子を買って、あたしのマンションへ向かった。
「サクラさん、こういうの好きなんですか?」
リビングからのハルの声に、キッチンにいたあたしは振り返る。見ると彼は、さっきあたしが観ていたDVDのケースを眺めていた。
「暇つぶしにね。でも、それはあたしの趣味じゃなくて姉がレンタルしてきたやつだけど」
「へぇ。サクラさんにもお姉さんがいるんだ」
「うん。10も年の離れた姉が二人も。この部屋もその片割れと住んでるんだけどね」
答えながら、ハルの前のテーブルにビールの缶を置いた。
「前に来た時に思ったんですよね。一人暮らしにしては広すぎるなって……あっ でも、オレお邪魔しちゃってよかったのかな?」
そう言ってハルは、床に着けていた腰を浮かせた。