あきれるくらい側にいて
 
「ちょっとっ、なに言ってんの?」


頭に血が上っていく。

あたしが聞きたいのは、そんな意味不明な謝罪の言葉じゃない。急に態度を変えた理由だよ。

そんなのハルだって、わかってるでしょ?
ハルだったら、あたしの言いたいことわかるでしょ?

ちゃんと答えて。
ねぇ、あたしを見てよ?


でもハルはそれ以上何も応えず、その場に立ち上がって

「仕事残ってるんで、失礼します」

立ち去ろうとする。


「ちょっと待ちなさいよっ!」


薄いサーモンピンク色したワイシャツの袖を掴んだ。

 
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