あきれるくらい側にいて
 


と心に誓った4日後の昼下がり、あたしは小奇麗な和食店に来ていた。

前にも何度か連れて来てもらったことがある、静かで雰囲気があって、ちょっと高級なお店。

タダシのお気に入りのお店なのに、目の前に座っている彼は、さっきから難しい顔をしている。


4ヶ月ぶりに帰ってきた日本。
久しぶりに口にする、好物の料理の味、なのに。


難しいというより、不機嫌というべきか……。

その理由は、あたしにある。

あたしが少し前に切りだした話のせい、なんだ。


 
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