あきれるくらい側にいて
 
もうっ なんなのその反応?
それは何語で、あんたは一体何人なのよーっ!


「あたしにはもう構わないで! あたしが話したいのは、お爺さんじゃなくてっ」

「ダァヤ、ウンジュヌウムヤーミ?」


だからーっ!


「探してるのは…今すぐに会いたいのは……阿久津 陽なのー!!」


息が切れそうなほど力んだ直後、ふと、目の前のお爺さんの目線に気づいた。

沸き起こったばかりの胸騒ぎを不思議に思い、胸をおさえる。

そして、ゆっくりと振り返ると


「── っ」


ハルが立っていた。

 
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