あきれるくらい側にいて
さっきのリンちゃんの態度に、もやもやしたまま朝礼での挨拶を終え席に着こうとしたら、髭面の課長が声をかけてきた。
「初日から悪いんだが、これから開発部へ行って10時からの会議に出てほしいんだ」
「会議ですか?」
「新商品開発に関するものだ。次の企画から早速、キミにも参加してもらう。うちの課のアクツ君が先に行ってるから合流してくれ」
転属初日。さすがに内心『もう?』って思ったけど、上司の指示には黙って従うしかない。
あたしは別社屋に入っている開発部へ行くため、急いで身支度をして外へ出た。
うちの会社は、化粧品や美容食品の製造・販売を行っていて、今回あたしが配属されたのは事業部の商品企画課。
マーケットリサーチから新商品の企画立案等を担当している。