あきれるくらい側にいて
それにしても、あたしホントにハルとシたんだろうか?
仕事がやりずらくなるのも嫌だから、この一ヶ月考えないようにしてきたけど。こんなふうに二人になると、やっぱり考えちゃうよ……。
なんとなく、目の前のハルを見た。
幼さが垣間見れる顔立ち。
だけどそういう時には、ゾクッとするような男の顔になるのかな?
少しだけ赤みの強い唇。
どんなキスをあたしにしたの?
肌のキメ細かさも形もキレイな手。
その指であたしに触れ、そして……。
「サクラさん?」
「ふぇ?」
「ふぇってなんですかー。まったく見た目とのギャップありすぎですよ」
ケラケラと無邪気に笑うハルの前で、あたしは頬を赤くした。