あきれるくらい側にいて
 
「毎週土曜が休みだなんて話したかな?」


しかも、ちょっとイラついてるような話し方。


「だって……こっちと同じじゃないの?」

「日本のオフィスと同じとも言ってないはずだけど」


ワクワクしていた胸は、躍るどころか静まるしかなかった。


「忙しいんだ」

「……ごめんなさい」


それじゃ、と短く言って電話を切ったタダシ。

静かになった携帯を握りしめあたしは、自分の中にポツンと残された気持ちに戸惑っていた。

それは、行き場のない、消化の仕方もわからない感情。

それと同時に、喉元がじわじわと熱くなって……。


あたし、そんなに悪いことしたかな?

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