姫とお菓子と俺

「クッキーの話を知ってたら、あげたりしないよ」


そう言いながら、さっき作って来た物を取り出す


「話を知ってたら、俺は間違いなく姫菜にあげてたよ」


言いながら、姫菜の前にクッキーを差し出す

姫菜は、予想してなかった出来事に、驚いているみたいだ

くりくりの大きな目を更に大きくしている


「受け取ってくれますか?」

「い…意味…わかって…言って…る?」


この行動が、何を指すか

そんなの解ってる

だから、今

俺の心臓は大変なことになっている


「わかってるよ。告ってんの。だから…姫菜、返事は?」

「!?」


あ、この顔…土曜日にも見たかも

俺が意味を知らないで、クッキー欲しいのか?って聞いた時も、こんな顔してた

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