最後の人やな

欲求不満

こうした日々を送るなかで、俺は知らず知らずのうちにかなりのフラストレーションを貯めこんでいた。

心理学的にいうと覚醒欲求であったり刺激欲求というものにあたるんだろうか。

中学時代とは比べものにならないほど、覇気がなく味気のない生活にそろそろ終止符を打ちたいという思いで、俺は今にも押し潰されそうだった。

ユリコが引っ越して以来、何に対しても無気力であった俺にとって、それはあまりに久しぶりのすさまじいプレッシャーだったのかもしれない。

なんとかストレスを発散しようと俺は大学二年でむかえた夏休み二日目の夜、家から300mほど離れたスーパーで、大学二年にして生まれて初めてシール付きのチョコレートのお菓子を二つ万引きした。

それは久々のスリルであり俺は興奮を抑えることができなかった。

そしてまた、アダルトサイト探索の他にイケない趣味を見つけてしまった。
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