君の隣で
最後の人の自己紹介も終わり、その後新しい教科書やプリント、手紙などが配られた。
新しい教科書に新しい名前ペンで名前を書き、新しい中学バッグにその教科書を入れた。
――――新しい、匂いがした。
外は桜が降り注いでいた。
花びらをよく見ると、透き通るような、でも少しだけピンクが混ざったような淡い白色をしていた。
形はゆるやかな曲線を形取った感じだった。
この花びらたちはまるで優しく見守ってくれてるかのようにヒラヒラと舞い散ってゆく。