♥love girl♥
「ハァ...ハァ...」
走り疲れてその場でしゃがむ
どうしよう...
今日に限って、大雅のお母さんは居なかった...
いつもなら大雅のお母さんが居るからあの部屋には入らない
だけど今日は居なかったから...
大雅があの部屋に入ってしまったんだ...
なんで...?
なんで...気付いてしまった...?
あのまま...ずっと居てほしかったのに...
「玲華」
体がビクッと反応する
振り返ると、大雅が立っている
素早く立ち上がって走る
「待てって!!」
逃げようとしたけど、大雅があたしの腕を掴む
「玲華!!」
「やだ...離して...」
こうやって...触れられるのに...
どうせ大雅は...消えるんでしょう...?
「玲華...よーく聞けよ」
あたしは大雅の腕を振り払おうとする
聞くってなにを...?
何を聞いたって...大雅は消えちゃう...
聞きたくない...