KYOSUKE
俺は有無を言わさず引きずられるようにして、街のカラオケボックスに連れて行かれた。
広い室内だったけれど、カメラはついていない。
コの字に並べられた合皮のソファに、二人の男たちに挟まれる形で俺は座らされた。
「久しぶりやな」
と、アッシュグレーの男。
「会いたかったぜ」
ともう一人、こちらはサラサラした明るい茶髪を無造作にセットしてある。
ち、近い!
俺は迫られるような圧迫感に、身を縮ませた。
「何だよ、今更ビビってのか?」
「昨日今日の仲じゃねぇだろ?」
男二人はにやりと不敵な笑顔を浮かべ、
「「会いたかったぜ~!響ちゃん♪」」
と二人して同時に俺に抱きついてきた。
むぎゅーと抱きしめられ、窒息死しそうになりながらも、俺は二人を見た。