KYOSUKE
だけど
「はぁ!?目玉焼きにソースだとぅ!?」
今日も龍崎家の朝は激しい。
ことの発端は組員のユズ…もとい譲(ユズル)さんがテーブルの上のソースを取って欲しいと、俺に頼んできたことにある。
俺は素直にソースを取ったが、
「目玉焼きには醤油に決まってるだるぉう!」と俺の隣に座ったタクさんが怒鳴った。
ちなみに同い年であるタクさんとユズさんは何かと仲が悪くて、顔を合わせるとしょっちゅう喧嘩をしている。
俺も目玉焼きに何を掛けるかで、戒さんと喧嘩したこともあったな…
―――あの時は若かった。
なんてしんみり思っていると、
「「おい!キョウスケっ!!おめぇはソース派か!?醤油か!?どっちだ!?」」
と、二人して俺を睨んできた。
朝から…勘弁してください。
「おい!てめぇるあ!!朝から煩せぇんだよ!!」
バンッ!!とちゃぶ台を叩いて、お嬢が一喝した。
タクさんもユズさんもびっくりしたように肩を震わせた。
「目玉焼きには塩に決まってンだろ!!」
ドンっ!と食卓塩を出して、二人を睨んでいる。
Salt……Nacl…(塩化ナトリウムの化学式です)
う゛~~~ん。さすが眼の付け所が違う…
でも、このお嬢が―――黄龍??
まぁ考えてみれば、あの龍崎会長もかなり変わってるから、
お嬢がその片割れでも全然おかしくはないな。