はぐれ雲。
「やだ!剣道部じゃない」
一人がはしゃいだ声を出す。
「ちょっと真梨子ったら」と、もう一人が、たしなめるように彼女のスーツの袖口を軽く引っ張る。
「私たち、小、中、高とずっと剣道部だったんです。ね!」
真梨子と呼ばれた彼女は、後ろにいたもう一人のショートヘアの女の子を振り返って言った。
「いえ、私は…」
「マジで?俺、見る目あるなあ!」
アキラはガッツポーズをして達也にウインクした。
手ごたえあり、そう言いたげだ。
「もっちろーん、我が剣道部へ入部してくれるよね?」
「う~ん、わかんない。いろいろ楽しそうなサークルもあるみたいだし」と、真梨子はあっさり答えると「うそだろー!」と、オーバーに胴着姿の男はずっこけた。
その様子に、達也も彼女たちもクスリと笑う。
「よし!じゃあ、もし入部してくれたあかつきには!もれなくこの加瀬達也くんとデートできます!」
アキラはそう言って、達也を二人の前に押し出した。
「えっ!おい、何言ってんだよ」
達也は慌てて、背中を押すアキラを振り返る。
「うそー!超かっこいい!決めた、私、入部する」
「は?」
「真梨子?」
みながキョトンとする中、真梨子は達也の持っていた入部申込書とボールペンをひったくって、「青木真梨子」とサラサラッと書いた。
あっという間の出来事だった。
「ちょっと、真梨子ってば」
「はいは~い、ようこそ剣道部へ!」
アキラだけが両手を上げて喜んだ。
「デート、約束ですよ」
真梨子はイタズラな笑みを浮かべて、達也を見た。
「いや…」と、彼は困ったように頭をかく。
「いいじゃん、達也。この…マリコ…ちゃん?かっわいいじゃん」とアキラ。
「でしょー」そして満足な真理子。
一人がはしゃいだ声を出す。
「ちょっと真梨子ったら」と、もう一人が、たしなめるように彼女のスーツの袖口を軽く引っ張る。
「私たち、小、中、高とずっと剣道部だったんです。ね!」
真梨子と呼ばれた彼女は、後ろにいたもう一人のショートヘアの女の子を振り返って言った。
「いえ、私は…」
「マジで?俺、見る目あるなあ!」
アキラはガッツポーズをして達也にウインクした。
手ごたえあり、そう言いたげだ。
「もっちろーん、我が剣道部へ入部してくれるよね?」
「う~ん、わかんない。いろいろ楽しそうなサークルもあるみたいだし」と、真梨子はあっさり答えると「うそだろー!」と、オーバーに胴着姿の男はずっこけた。
その様子に、達也も彼女たちもクスリと笑う。
「よし!じゃあ、もし入部してくれたあかつきには!もれなくこの加瀬達也くんとデートできます!」
アキラはそう言って、達也を二人の前に押し出した。
「えっ!おい、何言ってんだよ」
達也は慌てて、背中を押すアキラを振り返る。
「うそー!超かっこいい!決めた、私、入部する」
「は?」
「真梨子?」
みながキョトンとする中、真梨子は達也の持っていた入部申込書とボールペンをひったくって、「青木真梨子」とサラサラッと書いた。
あっという間の出来事だった。
「ちょっと、真梨子ってば」
「はいは~い、ようこそ剣道部へ!」
アキラだけが両手を上げて喜んだ。
「デート、約束ですよ」
真梨子はイタズラな笑みを浮かべて、達也を見た。
「いや…」と、彼は困ったように頭をかく。
「いいじゃん、達也。この…マリコ…ちゃん?かっわいいじゃん」とアキラ。
「でしょー」そして満足な真理子。