白亜の記憶
悔しいけど、すっごいかっこいい。

これって、あたしがちゃんと女性化してるってことか?

一瞬だけ、動きが止まったけれど、歩き出す。

何か、が、外側の闇から、昆虫が飛び込むように、視界に入った。

目で、やっととらえた直後には、ニナの背後に降り立っていた。

地族。

はじめて見る。

白亜は息を呑んだ。

あまりに、自分たちと同じで。

たった今見た、その素早さや、跳躍力は、自分たちをはるかに超えていたけれど。

コレが、敵?
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