白亜の記憶
長老の目の前に白亜は歩み寄る。

そして不敵に笑うと。



「16です。長老」

長老はまたため息をついた。

「16で、まだ性別が決まらないとは、嘆かわしい」

「その、不良品に、何の用事なのさ?」

声にははっきりと不快さを貼り付けている。

こういう、反抗的なところも、長老にとっては頭が痛いところなのだ。
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