永遠の華〜last eternal〜
「で、彼氏は〜?」
『はい?』
キョロキョロと周りを見回す美香は、何かとんでもない勘違いをしているみたいだ。
「あたし。」
隣で表情を崩さずに言う茉莉に、美香はキョトンとしてから笑い出した。
「あはは!ゆかりちゃん、いつの間にそっちに目覚めたのー!?
いいなぁ、美香も混ざるー!!」
『混ざらなくていい!』
キャハハ、と笑う美香について行けず、ガクッと肩を落とす。
「そういう美香は?」
「美香?美香も友達と来てたんだけど、急にバイト入ったんだって!
どうしようかなーって思ってたら、ゆかりちゃん達見つけてね」
『あ、そう』
「ゆかりちゃん冷たいー!美香も一緒に花火見たい!」
私の腕にしがみつき、ウルウルとした瞳で美香に見上げられる。
……普通の男なら、イチコロなんだろうなぁ。
「ゆかりちゃん、ダメ?」
『別にいいけど……』
……なんだかんだ、茉莉や美香には弱いんだよねぇ。
私がそう言うと、パァッと明るい笑顔になる美香の隣で苦笑いを浮かべる茉莉がいた。