永遠の華〜last eternal〜


「んだよ、彼氏持ちか」





そう言い捨てながら去っていく男。



何が起こったのか、分からない。



爽やかな懐かしい香りが、より私を混乱させていた。






……な、に。


一体なにが起きたの……?






「大丈夫か、ゆかり」






その声に、目の奥が暑くなるのを感じた。



どうして。




―――…なんで。





「……ゆかり?」






再び呼ばれた名前に、ドキンとする。




……心臓が、うるさい。
< 103 / 170 >

この作品をシェア

pagetop