永遠の華〜last eternal〜
私の叫び声に、目を見開く英二。
途端に腕に入る力がゆるみ、私はその腕を振り払って走り出した。
「ゆかりっ……!」
英二が私を呼ぶ。
でも早くこの場から離れたくて。
私はひたすら走った。
『―――……、っ』
息を切らし、立ち止まる。
街を照らす月明かり、人々のざわめきが私を責め立てられてるようで。
立ち尽くす私を、月が笑っているようだ。
悲しみだけが、私を包み込む。
お願い。
誰でもいいの、
誰でもいいから―――……。