永遠の華〜last eternal〜



が、衝撃はこない。





代わりに暖かい感触と、甘く柔らかい香りに包まれた。



同時に大きな腕が伸びてきて、
お腹に回される。








『か、かお……』





驚きで上手く言葉にならなかった。

後ろから抱きつかれる形になっていて、香の顔が見えない。





な、なに!?







「……誰が一人で帰すかよ」







低いけど、でも優しい声が耳に届いた。
顔が近いのか、香の声がとてもよく響き脳が刺激される。






『タ、タクシーで帰るから大丈夫だって』







動揺しながらも、なんとか言った。





香らしくない。





……お酒が入ってるから?
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