永遠の華〜last eternal〜
「すごかったねー!美香、感動したよ〜っ!」
目をキラキラさせて喜ぶ美香。
花火が終わり、すでに会場は帰る人達で埋め尽くされていた。
「来て良かったでしょ、ゆかり?」
『そうだね。感動した』
茉莉の問いに、コクンと頷いた。
本当にすごかった。
「そっか。……ってちょっと美香!よそ見してたらはぐれるわよ!」
「茉莉ちゃん〜…」
ふと気がつくと背の小さい美香が手を上げているのが見えた。
人混みに呑まれる美香に、茉莉と私は慌てて追いかける。
『―――っあ…!』
人にぶつかり、衝撃で片方のピアスを落としてしまった。
慌てて探そうとしても、人がいっぱいでなかなか見つからなかった。
「これ、キミの?」
『えっ……』
しゃがみ込んでいた私の上から声が降ってくる。