永遠の華〜last eternal〜
『す、すみませ―――』
急いで立ち上げり顔を上げた私は、大きく目を見開いた。
ピアスを受け取ろうと差し出した手が、止まる。
―――お互いの目があった。
茶色い髪に、スラッと背が高い男の人。
爽やかさを感じさせ、大人の雰囲気を漂わせた、その人。
「……ゆかり?」
顔に似合わない、ワイルドな声。
『―――あ……』
……目が、そらせない。
「ゆかり!」
「ゆかりちゃーん!」
突然のことで固まっていた私の後ろから、私を呼ぶ声が聞こえる。
「良かった。ゆかりまではぐれたかと思った」
「ごめんね〜美香のせいで〜……」
茉莉と美香が、息を切らして寄ってくるのが分かった。
……だけど私は、それどころじゃなくて。
「ははっ、相変わらずだなお前ら」
「「 えっ。」」
私の目の前に立ち笑顔で言う男の人に、茉莉たちが声をそろえて視線を向けた。
その瞬間、茉莉たちが目を見開いたのが分かった。