永遠の華〜last eternal〜
第2章
夏休み到来!
『――――はぁぁ』
登校早々、私は重いため息をついて机にもたれ掛かる。
クラスを見回せば、グループを作り和気あいあいとしているのが見えた。
昨日は家に帰って、すぐにベッドで夢の中。
着ていた服も脱がずに寝たもんだから、
朝起きたら案の定シワくちゃ……。
あんな事があったのに関わらず、
爆睡してしまう自分に内心呆れ気味。
「朝からため息?華橋学園のミスが情けねーなぁ」
頭の上から降ってきた聞き覚えのある声に、私は顔を上げた。
そこには呆れた顔をするクラスメートが、一人。
『……うるさい、颯人』
コイツはクラスメートの『多嶋 颯人』。
三年生になって初めてクラスが一緒になり、
席が隣同士ということもあり、仲良くなった。
それがまた憎たらしいほど整った顔をしている男なのよね。
容姿端麗・頭脳明晰、付け加えて人懐っこい性格ときたもんだ。
まさに文句なしの爽やか男子。
……ちなみに去年の学園祭でイケメンのミスター一位に選ばれている。
その女バージョンが、この私。
……実に嬉しくない。