永遠の華〜last eternal〜


「ほら、兄妹だと色々あるだろ?」


『色々?』




悟くんの言っていることが分からない。

色々って、なんだろ。


兄さんとは、まぁ……言い合いはするけど、仲良しっちゃ仲良しだし。


そこまで困ることはないけど。


……シスコンじゃなければ。



もしかして、兄妹だと嫌いでも一緒だから嫌だとか!?

他人ならまだしも、血が繋がってると嫌いでも他人にはなれないよね。




『悟くんは、私が嫌いなの……?』




無意識に出た言葉に、悟くんが目を見開いた。


あ、つい聞いちゃった。

う、これで「うん」なんて言われたらショックだ。




「あのな……何を言い出すかと思ったら」



『ご、ごめん、つい……』



「嫌いなワケないだろ?
嫌いなら会ったりしないし、店にも呼ばないよ」



ため息をつきながら、私の頭に手を乗せてきた。



「そういう意味で言ったわけじゃないから。
変に考えるんじゃない」



にこっと笑って、撫でられた。

なんか落ち着く……。

やっぱり悟くんは優しいなぁ。
< 65 / 170 >

この作品をシェア

pagetop